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2003/06/27 |
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私は、英語教育関係者ではありませんが、アメリカに生活する者として 思うがままに書かせていただきます。 したがって、どちらかといえば、 日本の学校教育をベースとしたものを対象としてお考えの人より、 TOEIC、TOEFLなどの向上を描く人や実際にコミュニケーションするための英会話を 考えられている人の参考になるのでは?と思います。 このページには、
その他の英会話等の情報がSkydaddyのクリップにもあります。
この質問は、本当に良く受けますが、答えがありません。それは、人により目的が異なるので全体を差す答えが無いと思うのです。ゴールとされるレベルにより、取り組み方を変えないと、通常はそのレベルには到達しないだろう・・・って考えるわけです。 例えば、『子供をバイリンガルに育てたい』と言うご質問に、まず最初にお聞きするのが『バイリンガル』とは、どのようなものをお考えですか?不思議に聞こえる人もおられるかもしれませんが、バイリンガルと言われるものにいくつかのレベルが存在しているのです。そのレベルにより、難易度が違い、かけるべき労力も変わってくると思います。と書いても分かりにくいですね。実際にどのようなバイリンガルが考えられるか?というと例えば次のような3つ分けることができます。
1は、平たく言えば、そこそこコミュニケーションしている駐在員やその子女、留学生など。2は、英語のみで国際結婚できる程度の意志の疎通が取れる人。3は、日英(アメリカなら米語)両語に精通し、翻訳レベルをどのような領域で有っても、会話でこなせる人。とでもなるでしょうか?私の感覚では、1にはほとんどの人がなることが可能ですが、2は1パーセント以下、3は日本広しと言っても全国で100人もいないのではないでしょうか? なぜ、駐在員の子女が2のレベルでなく、1のレベルであるか判りますか?実は、長く海外に住む駐在員の子女は、日本語がネイティブレベルから段々離れていきます。日本語を維持させるために日本語学校に入れると、今度は英語の方が上達しません。だから、子供であれ、大人であれ、それ相応の努力をした人だけが、2のレベルにならないのです。 えっ!私の友達で国際結婚しているけれど、そんなに英語得意じゃないよ・・・って言う人もおられると思います。でも、そう言うケースでは、私が出会ったこれまでのカップルの100%が日本語でのコミュニケーションもそのカップルに存在しました。そして、両方の言葉でお互いの意志の疎通を図っていました。映画のように言葉なしの愛は残念ながら見かけたことはありません・・・。 さらに3のレベルになると、両方の言語を知るためには文化、歴史を知る必要があり、実際には無い訳語を表現する力が必要になりますから、並大抵ではありません。翻訳を生業とされる方も、多くのあとがきを読めば、逐次で処理できるようには思えませんし、会話では発音の問題もありますから本当に大変なことであると思います。 閑話休題。学習方法に戻りますと、このケースでは、1のみが日本で可能。2、3はほとんど不可能であると言わざるおえません。なぜなら、苦手な側の言語(通常、英語)での生活環境が無い限り、『ネイティブに違和感がない』は、ほとんど達成し得ません。でも、質問される方とのやり取りをするなかで2のレベルを考える人が結構おられるんですね。これは、少なくとも数年のレベルで移住するのがベストだとお答えしています。たかだか日本で1日数時間程度、Nonネイティブの環境でやっていても、ほとんど効果がないと思います。 というのは、私自身、アメリカの日系企業で日本語と英語での環境とアメリカのアメリカ企業での英語だけの環境との両方を経験しましたが、最初の会社での2年間の英語の上達は、後者での1,2ヶ月と同等でした。現状でも、1のレベルでしかない私が言うのはおこがましいですが、現実に目にしてきたことなので、間違ってはいないと思います。(英語の話が主体ではないですが、このページの駐在員の奥さんに関する話題からも住めば英語が身に付く訳ではないとか、文化の違いとは何か?などが見て取れると思います。) 私が日本で某企業に入社した頃でもTOEICの受験を研修でさせられたことを思い出します。その後、600点取らないと課長になれないなどと人事部が言い出したりして、慌てている人も見かけましたが、現実の課長さん以上で600点以上取れる人が皆無だったので、なるわけ無いと私は無視していました。しかしながら、昨今の経済状況では、このような受動的目的より、転職に生かしたいと能動的目的でTOEICを勉強される方が増えたと風の噂で聞いています。 まず、実際どうやればTOEICの点数が上がるか?ということを置いておいて、TOEICと現実のコミュニケーションについて少しお話しさせて下さい。 アメリカで日系企業の駐在員をしていた頃、TOEICが900点以上という、私から見れば神懸かり的得点を上げた人がゴロゴロしていました。中には、990点(満点)経験者などという仙人レベルの人まで見かけるのです。私は、アメリカに渡ってきた時点で500点ほど。TOEICが出すガイドラインの駐在員に必要とされる780点はおろか、駐在候補の730点にもほど遠い数字でした。 日本を発つ、飛行機の中での不安は、多分生涯忘れることの出来ない大きなことでした。英語の環境での生活はもとより、せいぜい学生時代から文献を読む程度の英語しかしていませんでしたら・・・。赴任して仕事を始めるとまったく判りません。聞いても、見ても。伝えようとして言っても、書いても全然前に進まない感じでした。取りあえず、口頭より筆談の方が・・・、とてつもなく大変なところに来てしまったんだと実感しながら、沢山読み、書くことで英語を学んだように思います。(具体的には、公私ともにE-mailを時間のある限り使いました。)音の方は、いくらでもソースはありますが、英会話学校の先生ではありませんから、直してはもらえません。身近な人にそこそこ通じるようになったと思っても、留守番電話に入れたメッセージを聞き直して愕然とさせられたり、なかなか思うようにはいきませんでした。 そして、1年が過ぎ、2年ほど経った頃、2時間もかかったE-mailが10分ほどで書けるようになり、それにつれて、会話の方も言葉が有る程度続けてでてくるようになってきました。TVではニュースや天気予報などある程度事前情報のあるものであればほとんど問題なく聞き取れる(マクドナルドやレストランで注文したものが100%出てくるレベル(笑))、『それなりになってきたかな?』なんて思っていた頃に、純アメリカの会社に変わりました。・・・そこで、感じたのは『これまでの英語はなんだったんだろう?』です。 結局、駐在員で仕事をしていた環境は、日本の英会話学校と同じだったんです。つまり、私たちの英語を受け取る側の人の多くが、日本人の英語を知っている環境で、日本人英語を知っていたのです。これに対し、当たり前ながらアメリカの会社は、ネイティブ環境です。この違いは、日本の英語の教科書とハリウッドの英語ほどの違いを感じました。日々、周りの人が交わす会話の言葉の質、そのものが違うように感じました。(私の勤めている会社がちょっと下品なのかもしれませんが・・・笑) このギャップは、TOEICの点数にも通じるものが有ると思われます。最近、機会が無くTOEICを受験したことは有りませんが、空いた時間に適当な模試をやってみると750〜850点程度が、今の私のレベルであろうと思います。でも、アメリカ人とのコミュニケーションでは、日本に住む900点以上の人に負けない自負があります。何が言いたいのかというとTOEICは英会話力を計るツールでありながら、800点程度を境にあまり会話としての実力を表さなくなるかもしれない・・・っと思うのです。 実際、友人で若いときに940点だった人が、数年前にMBAを取るためにTOEFLを受けました。TOEICとTOEFLは綺麗な相関があるので、彼の実力では 少なくとも600点は取れるはずです。でも実際は500点台後半であったとのこと。これはTOEICに直すと800点台であるということです。彼は940点取った後にアメリカに3,4年住んで、その後のテストで点数が下がったんです。たった一つの事例 (似た話がここにもあります。)ではありますが、やはり800点以上できっちり得点を上げるには、テスト用のテクニックが現実の会話能力以上に必要であることのように思われます。これは、これ以上の点数を取るには、アメリカに住む私の言葉より、日本の受験書などを参考にされる方がいいことを示唆しています。 では、800点まではどうすればいいか? TOEICでは、ReadingとListeningの得点が半々です。まず、自分はどちらが得意であるか見分けましょう。片一方の満点は495点ですから、どんなに悪くても苦手な方が305点を超えないと800点になりません。試験毎の難易による得点差を統計的に処理され、数字が補正されることを勘案すると350点(7割)が多分最低ラインになります。 Readingは、高校からアメリカに住み、大学まで出た人が、「全文読んで内容を確認したらほとんど見直し時間が無かった。」とその人にとって始めてのTOEICで言っていたことから、まともに読むのはかなり難しそうです。受験のテクニック(回答の選択肢を先に読むとか、文法は丸暗記など実使用と少しかけ離れたテスト専用の技)が高得点のキーポイントであると共に、何十点かの失点は、仕方がないものかもしれません。 一方、Listeningは得意である人にとっては、Readingに比べて引っかけ問題のレベルが違うのでいくらでも得点を上げられるように思えても、苦手な人には???の世界であると思います。私の経験からは、音が聞こえるようになると発音でも通じるようになる(ことが多い・・・必ずでないのが・・・)ので、基本的には耳を養うしかありません。ただ、TOEICの試験での発音は、非常にクリアなので映画なんかでは難易度に差がありすぎるように感じられます。会話の内容は全く異なりますが、音を学ぶので有れば、幼児向け(子供向けではありません)のTV番組が英語を学ぶ人には年齢を問わずに最適です。(セサミストリートで全てディクテート出来ると思う方。こんな事は不要と思われる方。たぶん、既にListening400点以上確保されていると思いますが・・。) 子供向けと言う意味では、最近はやったHarry Potterは、ネイティブの子供達だと5,6歳から中学生程度の読み物です。映画の方は、映画館でいろいろな年齢層を見かけました。でも、このレベルがスラスラ読めるとか、映画を見て字幕不要というかた、英会話を計るためのTOEICの点数云々のレベルを超えています。読む方は、かなり平易な文章ですが、やはりそれなりにVocabularyが必要ですし、映画の方は英会話の視点では、子供向けと言う内容ではなく、All Ageと言えると思います。 ※勉強方法に具体性が欠けると思われる方、「TOEICに関するWebサイトで見つけたもの」にいろいろな関連サイトを載せています。基本は、継続は力なりです。その実例はこちらなどがあります。 英会話に適した、アメリカの教材を紹介して欲しいのですが・・・ 私のお薦めは、ネイティブの幼児向けの教材です。それが、ソフトでも本でも、テープでも、ビデオやDVDでもなんでもです。日本の小学生を思い描いて下さい。(内容ではなく)言葉のレベルとして、小学校の高学年が話す日本語と貴方の話す日本語に差異がありますか?多分、無いですね。つまり、10歳ぐらいになると既に母国語の会話能力は完成しています。だから、当然学校で学ぶことは、その上に立つもの、文学的表現とか、専門性のある文章とか・・・。これは、英語を学ぶ日本人には適当な材料であるとは思えません。 小学校低学年はどうでしょうか?会話する文章の構造がとてつもなく可笑しいことはないですが、ちょっと変な言い回しを使ったり、根本的に語彙の制限が大きいですね。これは、アメリカの子供達でも同じで、このような不具合を直すための国語(英語)が授業にあります。(Phonics, Writing, Comprehensionなど)でも、音そのものを学んだり(あ、い、う・・の音)、基本の文法(どうすれば疑問文になるか?など)を学んだりはしません。(文字の読み方書き方は、日本の小学校1年生と同様にありますが。) 言葉の基本は、PreschoolやKindergarten〜せいぜい2nd Gradeの始めの方でやっています。これは日本の小学校1年生以下での日本語の習得とほぼ同じ状況であるように思います。だから、基本からとか英語に自信がないと思われる方には、幼児向けの教材をお薦めしています。音を学びたいので有ればPhonics関係やビデオは一番役に立つと思います。(Phonicsは、ネイティブにとっては、文字と音を結びつけるための教材ですが、音を学ぶ日本の方にも同じように役立ちます。時折、日本では読み方と説明される人もおられますが、私の近所の学校では発音を含めて学習していますから、文字の読み方に限定するのは間違っているように思われます。) 学生の時に英語は好きでしたとか、頑張りましたと言う人であれば、Elementary School程度のレベルが良いかと思います。ソフトの対象年齢はいい加減ですが、書籍関係やTV番組は割と年齢相応です。勉強・・・として取り組まれるより、アニメが好きであるならそういうものとか、映画なんかでも子供向けのものを見るとか、子供向けのゲームをしてみるとか・・・どんなものでも100%英語のみのものであれば、教材になりえます。英会話の能力は、試験ではありませんし、試験では(指標はでますが明確な数値として)計れないものです。また、言葉が文化を背景にしてできあがっているものという観点がないとネイティブとのコミュニケーションが上っ面になってしまいます。そう言う意味で、例えば「魔女の宅急便の英語版(KiKi's Delivery)」や「となりのトトロの英語版(My Neighbor TOTORO)」を見るのもいいですが、やはりこの映画の文化圏は日本です。*1 同じぐらいの年齢層から大人向けの「Shrek」などは、アメリカらしい笑いがふんだんにちりばめられ文化の違いを感じさせられます。もっとも、Shrekにも出てくるエディー・マーフィー(Eddie Murphy)やオースチン・パワーズ(Austin Powers)をすんなり受け入れられるようになると、日本製のお笑いで笑えなくなるのかもしれませんが・・・。 *1:英語の表現そのものは、もちろんネイティブ調です。ハリウッド製の字幕のように英日ではなく、日英比較の出来るのでそう言う意味でいい勉強素材です。本文では、ストーリーの文化的側面との話を書いています。同様にアメリカ国内で放映される一部の日本語のドラマなどには、英語字幕がついているのですが、読んでいると結構訳しにくい所は飛んでいます。行間というか書けない部分・・・これを文化的側面と表現しています。
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2002/07/04